はじめに
こんにちは!今日は、現役看護師の皆さんにとってとても重要な技術の一つ、グリセリン浣腸についてお話ししたいと思います。グリセリン浣腸は、急な便秘や手術前の準備に欠かせないものです。でも、正しい手順や注意点を知っておかないと効果が出ないだけでなく、患者さんに不快な思いをさせてしまうことも。では、早速見ていきましょう!
グリセリン浣腸とは何か?
グリセリン浣腸は、便秘の患者さんに対して行われる治療法の一つです。グリセリン液を肛門から注入することで腸内を刺激し、排便を促します。即効性があるため、特に急性の便秘に対して効果的です。
グリセリン浣腸の適応と禁忌
適応症としては、急性便秘や手術前の腸内洗浄が挙げられます。しかし、腸閉塞や腹膜炎が疑われる場合、または過敏症のある患者さんには禁忌となります。また、長期間の使用は腸機能の低下を招く可能性があるため、注意が必要です。
グリセリン浣腸の準備と手順
準備物品
- グリセリン浣腸剤
- 個人防護具(マスク、手袋、エプロン、ゴーグルなど)
- ディスポーザブルシーツ
- トイレットペーパー
- 潤滑剤
- 吸引チューブ
- ビニール袋
手順
- 手指衛生と患者確認: WHOの5つのタイミングに従って手指衛生を実施し、患者の状態や臨床・家族等への影響を考慮して適切な個人防護具を選択する。
- 患者の体位: 患者を側臥位にしてリラックスさせ、下着を外し、浣腸を実施する部位を露出させる。
- 器具の準備: グリセリン浣腸剤を室温に戻し、適切な潤滑剤を使用する。
- 浣腸の実施: チューブの先端に潤滑剤を塗布し、肛門から1-2cm挿入し、さらに6-8cm挿入する(抵抗がある場合は中止し、状況を確認する)。
- 注入: グリセリン液をゆっくりと注入し、終了後にチューブを取り外す。
- 観察: 患者の反応を観察し、異常がないか確認する。
グリセリン浣腸を行う際の注意点やコツ
- 安全確保: 患者がリラックスできる環境を整えることが重要です。緊張があると痛みや抵抗が強くなります。
- 正確な手順: チューブの挿入深さやグリセリン液の量を正確に守ることが必要です。
- アフターケア: 浣腸後の観察を怠らず、患者の状態を常に確認します。
グリセリン浣腸後の観察ポイントとアフターケア
浣腸後は、以下の点を観察し、必要に応じて対応します。
- 排便の有無と量、性状
- 患者の腹痛や不快感の有無
- 便秘が解消されなかった場合の再評価
浣腸後に異常が認められる場合は、直ちに医師に報告し、適切な対応を取ることが重要です。
おわりに
グリセリン浣腸は、看護師として必要な技術の一つですが、患者さんにとっては少し不安な手技かもしれません。だからこそ、正確な手順と優しい声かけで、安心して受けてもらえるようにしましょう。この記事が、皆さんの日常業務に少しでも役立てば嬉しいです。頑張ってくださいね!