こんにちは!日々の看護業務をこなす中で、倫理的な判断を求められる場面に直面することが多いですよね\(^o^)/
今回は、看護ケアにおける倫理の基本的な考え方を一緒に考えてみましょう。実際のケアにどう活かせるかについてもお話ししますので、ぜひ参考にしてくださいね。
看護師の倫理とは?基本を押さえよう
倫理ってちょっと難しそうに感じるかもしれませんが、実はシンプルな考え方なんです。倫理とは、人間が自分自身の行動をコントロールし、自分だけでなく他の人も従うべきと考えられる行動のことを指します。看護師としての倫理的な振る舞いは、患者さんや同僚に対する責任感や思いやりに基づくものなんですよ。
臨床倫理の役割と看護ケアへの影響
臨床倫理というと、具体的な事例に基づいて治療やケアの選択、意思決定に関する問題を検討することを指します。多職種が関与し、理論的な知識だけでなく実践的な知識も大切にされます。実際のケースを通じて倫理的な判断を養うことが、看護師にとってとても重要なんです。
「いのち」の二つの側面を理解しよう
生命には二つの側面があります。生物学的な生命と、物語られるいのちです。生物学的な生命は他者から独立しており、死ぬと消滅しますが、物語られるいのちはその人の人生における固有の経験や価値観に基づいており、死んでもその影響は続きます。
看護ケアにおける「いのち」の理解が大切な理由
看護ケアにおいて、患者さんの最善を生物学的な状態だけで判断することはできません。患者さんの人生という物語を理解し、治療とケアの方針を決定する際には、この物語を核として考える必要があります。唯一の「正しい」選択は存在せず、各個人にとって最適な選択を見つけることが求められます。
患者さんの物語に寄り添うケア
生物学的な生命に偏りすぎると、患者さんを孤独に追いやる可能性があります。「物語られるいのち」に対する関心とケアが重要であり、患者さん自身の声に耳を傾け、「わたしを見て!」という望みを満たすことが求められます。
具体的な例: 終末期ケア
ある終末期の患者さんが、家族と最後の時間を過ごすことを希望していました。医療チームは、生物学的な治療よりも患者さんの物語を重視し、家族との時間を確保するためのケアプランを作成しました。結果として、患者さんは安心して家族と過ごし、穏やかに最後の時を迎えることができました。
具体的な例: 小児病棟でのケア
小児病棟では、ある子供が長期入院中に学校生活を体験できないことを気にしていました。看護師たちは、この子供の物語に寄り添い、病院内での学習活動や友達との交流をサポートすることで、子供が学校生活の一部を体験できるように工夫しました。
一人ひとりの患者さんを尊重するケア
誰もが固有の名前と歴史を持ち、一度きりの人生を生きるかけがえのない存在です。その人の人生はその人だけのものであり、その固有の価値観を尊重することが重要です。
具体的な例: 文化的背景を尊重するケア
ある患者さんは、特定の文化的背景を持っており、その文化に基づいた食事や日常の習慣を大切にしていました。看護師は、その文化を尊重し、可能な限りその患者さんの文化的背景に合わせたケアを提供しました。これにより、患者さんは病院でも安心して過ごすことができました。
「物語られるいのち」に基づいた医療の実践
医療は生物学的な生命だけでなく、「物語られるいのち」に深く関わる営みです。看護師として、ケアの対象者の「思い」や「気がかり」に配慮し、その人にとっての最善を一緒に考え、悩みながら合意に至るプロセスを大事にすることが求められます。
具体的な例: 緩和ケアにおける意思決定
ある患者さんが進行がんで入院していました。治療の選択肢は限られていましたが、患者さんは苦痛を軽減しながら自宅で過ごしたいという希望を持っていました。医療チームは、患者さんの「物語られるいのち」に基づき、緩和ケアの専門家と協力して、患者さんが自宅で快適に過ごせるようにサポートしました。
まとめ
日常の看護ケアにおいて倫理的な判断を下すことは、看護師としての重要な役割の一つです。今回紹介した倫理の基本的な考え方を踏まえて、患者さん一人ひとりの「物語られるいのち」に寄り添うケアを実践していきましょう。
これで、読者の皆さんが日常の看護ケアにおける倫理的な問題に対処する際の手助けとなれば幸いです。看護師としての倫理的な振る舞いが、患者さんのケアの質を向上させることを信じて、日々の業務に取り組んでくださいね。