病院の夜勤は、忙しい業務の中にも静かな緊張感が漂います。患者の容態を見守りながら、看護師たちは病棟の静寂に耳を澄ませ、何か得体の知れない“違和感”を感じることがあるようです。今回は、看護師が体験した背筋の凍るようなエピソードをいくつかご紹介します。果たして、あなたが体験する次の夜勤にも何かが起きるかもしれません……。
1. 病室のカーテンの向こうに
ある日、夜勤中の看護師Eさんは、病室をラウンドしていました。ある患者の部屋に入った瞬間、ベッドのカーテンが半分だけ開いているのに気づきます。閉じるために近づくと、誰もいない空間から「クスクス」と子どもが笑うような声が聞こえたのです。
不審に思い、部屋の隅々を確認しましたが、もちろん患者以外の誰もいません。それ以来、Eさんはその部屋に入る時、カーテンを開けたままにするようになりました。
2. 見知らぬ患者の足音
深夜の病棟では、誰もいないはずの廊下から足音が聞こえてくることがあると言います。Fさんもそんな体験をした一人です。ある夜、詰所でカルテを書いていた彼女は、遠くの廊下から「カツ、カツ」と規則正しい足音が近づいてくるのを聞きました。
誰か歩いていると思い顔を上げると、廊下は誰もいないまま。しかし、足音だけが詰所の前でピタリと止まり、ふと見た廊下の床には、濡れた足跡のような痕がぼんやりと浮かんでいたと言います。
3. 消えたカルテ
Gさんは深夜に急患対応をした際、カルテをナースステーションの机に置きました。ひと息ついて戻ると、さっきまでそこにあったカルテが見当たりません。「どこかに紛れたのだろう」と軽く考えながら探し続けると、数分後、同僚が「これ、何でここに?」とカルテを持って戻ってきました。
なんと、そのカルテは手術室のドアの前に置かれていたのです。その手術室は当直医がいないため、その夜は使用していないはずでした。Gさんは、ただの偶然と自分に言い聞かせながらも、不安な気持ちを拭えなかったと語ります。
4. 見えない手
Hさんが点滴交換をしている最中、突然「何か」が彼女の肩に触れた感覚がありました。「患者さんかな?」と思い振り返ると、ベッドの上の患者はぐっすり眠ったまま。誰もいない病室で、肩に感じた冷たい手の感触に鳥肌が立ったと言います。
先輩看護師にこの話をすると、「ここ、昔患者さんが誰にも看取られずに亡くなった部屋なんだよ」と告げられ、Hさんは二度と一人でその部屋に入ることはなくなりました。
5. 霊安室への誘導
Iさんは深夜に病院の地下にある倉庫から物品を取りに行く任務を頼まれました。エレベーターに乗って地下ボタンを押したはずが、エレベーターはなぜか霊安室のある階で停止しました。降りるつもりはなかったのに、エレベーターのドアが開き、冷たい空気が漂います。
その瞬間、目の端に白い服を着た誰かの姿が見えた気がして、Iさんは慌ててボタンを押しました。ドアが閉まる寸前、微かな「助けて」という声が聞こえたような気がした、と彼女は後に語っています。
6. 消えた見回り記録
夜勤中、見回りを終えたJさんは患者の状態を記録するため、端末に入力していました。途中、電波の調子が悪くなったため、少し休んでから再度記録を確認すると、全てのデータが消えていたのです。
仕方なく再度入力していると、画面に一瞬だけ「早く逃げて」という文字が表示されたように見えました。目を疑い、再確認するも、その文字はどこにも見当たらず。Jさんはその夜、一睡もできなかったそうです。
まとめ
病院という場所は、命の誕生と終わりが交錯する「特別な空間」です。昼間は患者やスタッフの笑顔が溢れる一方、夜になると一変して、静寂の中に不気味な雰囲気が漂います。これらのエピソードは、ただの疲れや気のせいだったのかもしれませんが、看護師たちは確かに“何か”を感じ取っています。
夜勤が続く看護師の皆さん、次の夜勤では周囲に少しだけ目を向けてみてください。もしかしたら、見えない何かがあなたの隣にいるかもしれません…。
皆さんも、もし不思議な体験をしたことがあれば、ぜひコメント欄で教えてください。その体験談が、誰かの心の支えになるかもしれませんよ。
深夜の病棟では、何が起こるか分からない。だからこそ、一緒にこの「怖さ」を共有しませんか?