はじめに
こんにちは!今日は心電図を読む際に重要な「異所性心房調律」についてお話しします。異所性心房調律って聞くとちょっと難しそうですが、わかりやすく説明していきますね。また、この内容は心電図検定にも出題されることがありますので、しっかり覚えておきましょう\(^o^)/
異所性心房調律の特徴
異所性心房調律とは、心臓の電気信号が通常の洞結節からではなく、心房の他の場所から発生するリズムのことです。このため、心電図(ECG)には特定の変化が現れます。
心電図(ECG)の特徴
心電図は心臓の電気活動を記録するものですが、異所性心房調律があるときにはいくつかの特徴が見られます。
- P波の形状の変化
- 通常の洞調律では、P波はリードIIで丸みを帯びた形をしています。しかし、異所性心房調律では、このP波の形が通常とは異なります。これは、心房の他の部位からの電気信号が異なる伝導経路を通るためです。
- P波の極性(向き)の変化
- 通常、P波はリードⅡ、リードIII、aVFで上向きです。しかし、異所性心房調律では、これらのリードでP波が下向きになることがあります。これは、電気信号が逆方向から伝わるためです。向かってくる側が上向きになります。反対にいくと下向きになります。
- P波の間隔の一定性
- 異所性心房調律では、P波の間隔(PP間隔)が一定であることが多いです。これは、異常な部位からの電気信号が規則的に発生しているためです。ただし、心拍の間隔(RR間隔)は洞調律と比べてわずかに変動することがありますが、全体的には規則的です。
上のP波が下のP波になります。下向きですね。これは普段の洞結節から違うところから出ていることの証明になります。
異所性心房調律の原因
異所性心房調律は、心臓の他の部分が通常より興奮することによって発生します。その原因には、洞調律が異所性心房調律の刺激の発生頻度よりも遅くなっているとき見られることが多いと言われています。
臨床的意義(どのような影響があるか)
多くの場合、異所性心房調律は心配する必要はありませんし、特に治療も必要ないことが多いです。しかし、頻繁に起こる場合や持続する場合は、医師に相談して原因を調べることが重要です。
異所性心房調律の診断ポイント
異所性心房調律を診断するために注目すべきポイントを以下にまとめました
- P波が通常の洞調律と異なる形状をしているか
- リードIIで観察されるP波が通常の洞調律とは異なる形をしているかを確認します。
- P波が負の極性を持っているか(リードII、III、aVFで)
- リードII、III、aVFでP波が下向きであれば、異所性心房調律の可能性があります。
- P波の間隔が一定であるか
- P波の間隔(PP間隔)が一定であるかどうかを確認します。異所性心房調律では、PP間隔が一定であることが多いです。
まとめ
異所性心房調律は、心臓の電気信号が通常とは違う場所から発生するリズムです。心電図でP波の形や向き、間隔の一定性を観察することで診断されます。心電図検定頑張っていきましょう\(^o^)/