はじめに
こんにちは、看護師の皆さん。急変時の対応は私たちの仕事の中でも特に緊張する瞬間ですよね。患者さんの命を預かる責任感から、どうしても焦りや不安を感じることがあるかと思います。でも、そんな時こそ冷静に、確実に対応することが大切です。
今回は、ABCDEアプローチの中でも重要な「B:呼吸評価」について詳しく解説します。努力呼吸の有無を判断する方法を学び、急変時にも自信を持って対応できるようにしましょう。
呼吸評価の重要性
急変時の対応で一番大事なのは、患者さんの状態を正確に評価し、すばやく適切な対応を取ることです。特に呼吸評価は、患者さんの命を左右する重要なプロセスです。
呼吸評価の方法
胸部運動と呼吸様式の観察
まず、患者さんの胸部運動と呼吸様式を目で見て確認します。努力様呼吸や呼吸補助筋の使用がないかを観察します。呼吸回数が30回/分以上であれば、これは呼気や吸気が不十分であることを示します。通常、一呼吸で普通に文章を話せる場合は20回/分未満が正常です。
逆に、2単語しか続けて話せない場合は20回/分以上の頻呼吸状態、短い単語しか話せない場合は30回/分以上です。頻呼吸は呼吸仕事量と酸素消費量を増加させるため、緊急事態であると認識する必要があります。
呼吸音の観察
次に、両肺野の呼吸音の左右差や副雑音の有無を評価します。呼吸音に異常がある場合は、気管支や肺実質の障害が考えられます。
酸素飽和度の確認
酸素飽和度が90%以下の場合や急激な低下が認められた場合は、緊急事態であり、酸素投与やバッグバルブマスクによる補助換気が有効です。
呼吸評価のポイント
評価ポイント | 詳細 |
努力呼吸の有無 | 呼吸補助筋の使用有無を観察 |
呼吸回数の変化や異常 | 深さ、リズム、RR 8回以下/分・30回以上/分 |
呼吸音の観察 | 左右差、副雑音の有無 |
酸素飽和度 | 94%以下 |
状態と対応方法
急性呼吸障害への対応
状態 | 詳細 | 対応方法 |
急性呼吸障害 | 呼吸回数の増加、努力呼吸を認める | 酸素療法、体位調整、バッグバルブマスク、救急カート |
急性呼吸不全への対応
状態 | 詳細 | 対応方法 |
急性呼吸不全 | 努力呼吸が増大、換気・酸素化の改善が難しい状態 | 酸素療法、体位調整、バッグバルブマスク、救急カート |
在宅や介護施設での対応
医療器具がない場合は、患者さんを楽な体位にし、酸素消費量を最小限にすることが重要です。呼吸の観察や安定化が得られたら、次に循環の評価を行います。
急性期ケア専門士の受講をおすすめします
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まとめ
呼吸評価は患者さんの状態をすばやく判断し、適切な対応を行うために欠かせません。胸部運動や呼吸様式の観察、呼吸音や酸素飽和度の確認を通じて、緊急事態を見逃さないようにしましょう。在宅や介護施設では、医療器具が限られていることを考慮し、患者さんをできるだけ楽な体位に保つことが大切です。
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